優勝
No.19 糟谷正治


使用タックル
- Rig
- :テキサスリグ
- Rod
- :ラグゼサーミス677
- Reel
- :ダイワスティーズSVTW 1012SV‐XHL
- Line
- :クレハシーガーR18フロロリミテッド 14ポンド
- Lure
- :Nories エスケープチビツイン(カバードーン)
- weight
- :5g
エリア
- 甚兵衛広沼
- :
プラクティス
前回のNAB終了後より、捷水路をメインにプラを行いました。
全体的な傾向としては、水温の低下とともに、ヒシモが徐々に無くなってきており、ベイトフィッシュもそれに伴って沖やブレイクに移動するようになっていました。
バイト自体は捷水路全体であるものの、ダダ流しで1本ずつ拾っていくような内容で、絞り込みが難しい状況でした。そのような中、プラを重ねることで気が付いたのは、魚探上にベイトフィッシュが雲状にスクールを形成するようになっており、そのスクールが多く映るエリアでバイトが多いような印象を受けました。
具体的な釣り方としては、そのようなエリアに隣接したバンクに上がってくる『積極的に動いている個体』をテキサスリグで釣るというもので、この個体(600g~800g程度)はブレイクから上がってカバーに付いたタイミングに合いさえすれば、フォールで簡単にバイトしてくる。仮にフッキングをミスったとしても再び追い喰いしてくるほど活性が高いといった印象をもちました。
しかし、そのような動きをするバスの数は決して多くはなく、水温上昇や風の吹き始めといった時合が絡まないと、ひたすら無の時間が経過するという傾向がありました。(再現性はあるものの、活性の高いバスと低いバスの個体差が激しく、単発で終わることが多い。)
前日プラも同上のエリアに入ったところ、水温の上昇したタイミングでバイトを得ることができたため、翌日はこの周辺で粘ろうと考えました。
また晩秋のパターンとして、2~3回に一度の再現性ながら、甚兵衛広沼の水深30センチ程度の浅場で1,500gから上を狙えるスポットをもっており、こちらはプラでは一切触らずに当日にとっておきました。
天気予報を見ると、翌日は曇りのち雨の予報。プラではハイライトの状況しか釣りをしていなかったため、不安を抱いたまま床につきました。
試合当日
狙っていたストレッチには先行者がいましたが、地合いが絡まないとバイトしてこないことが分かっていたため、離れた箇所で様子を見ながら釣りを開始することにしました。
しかし、2時間ほど撃ち続けるも全くバイトは出ず、周りを見ても誰一人ロッドを曲げている人はいませんでした。水温は13℃程度、魚探に映る映像も前日とほぼ変わりはありませんでしたが、ローライトに加え冷たい北風が吹いていることにより、水温の上昇が鈍いことと、フィッシングプレッシャーが原因のようです。
そこで想定よりも1時間ほど早かったのですが、『朝一からローライトのため放射冷却の影響が少ない。船影がバンクに落ちない。』といったことをプラス要因と捉え、10時に甚兵衛広沼の浅場に移動することにしました。
甚兵衛広沼に到着すると、遠目に狙っていたスポットにはカモが何羽か居座っています。かなり手前からエンジンを切って、慎重に船を近づけたものの、目が合ってしまった1羽を先頭に、ギャアギャアとA級スポットにジェットストリームアタックをかけて飛び去っていきました・・・。
堪え切れないほどの殺意を感じながら、遠ざかる黒い三連星(カモ一行)を見送った後、5分ほど場を休ませてからキャストを開始したところ、3投目で値千金のビッグフィッシュをキャッチすることに成功しました。
すっかりハイになった私は、震える手で千切れかけのチビツインを外しながら
「良くやった。キミは殿堂入りだ。こっちで待ってるんだよ。」
などと優しく語りかけ、もう1本釣れば優勝!とキャストを再開しましたが、そう甘くはありません。
シケた一人芝居の興奮が噓のように引いていくのを感じながら、核心のピンスポットにキャストすべく右足を踏み出した瞬間、軽い違和感が・・・。
足裏を見ると殿堂入りしたはずのチビツインが貼りついているではありませんか!(まっぷたつ)
即座に「何だこれ。」とゴミ袋に叩き込み、最後までキャストを続けましたが、二度目のバイトはなく終了となりました。
表彰式インタビュー動画
自己PR
今年一年、無事に5戦を終了することができて、スタッフの一人として皆様に感謝申し上げます。
印旛沼は明らかに釣れなくなってきていますが、今回自分が釣った1尾のように、魂の震えるバスが生き続けていることも事実です。50歳を過ぎてここまで感動できることは他にないと思います。バスを取り巻く環境は厳しさを増しておりますが、これからも末永く印旛沼で釣りができるように努力していきたいと思います。
それには皆様のご協力が不可欠です。
来年もNAB21を、どうぞよろしくお願いいたします。